身体がだるいけど、これってうつ病?! うつ病と診断されたけど、どうすれば治るの? うつ病で子育てができない・・・。 毎日、罪悪感でつらいときはどうしたらいいの? 今回はこんな悩みをかかえているときのヒントをお伝えしていきます。
うつ病の原因
うつ病になる原因として身体的な要因、環境的な要因、過度なストレスとおおまかに3つの原因があると言われています。
□月経前、出産後、更年期などホルモンバランスの変化、病気による痛みのストレス
□慢性的な疲労、脳血管障害、感染症、甲状腺機能の異常
□セロトニンやノルアドレナリンの減少
□家族や親しい人の死、仕事や人間関係のトラブル
□家庭内の問題や子どもの頃の 厳しい体験、就職、退職、結婚、離婚
□転勤、引っ越し、出産、妊娠など
限度を超えて頑張りすぎてしまったり、まだ大丈夫!と自分を過信してしまうことが自分を追い詰めることになります。いつもより、身体がだるくて動けなり、身体がサインをだして知らせてくれる場合は気づきやすいのですが、「周りの人に休んだ方がいいんじゃない?」と心配されてもなんでも完璧にやりとげないと気が済まない性格の人はストレスを抱えやすくなります。
また、うつになりやすい性格のタイプはまじめで責任感が強い人です。このタイプは人よりストレスをためやすいと言われています。自分ではまじめだと思っていないのに人から「まじめだね」と言われることがある 人は気を付けた方がいいですね。
うつ病を改善するための8つのポイントは?
うつ病を改善するためのポイントを一つずつお伝えしていきますね。
自分を責めることをやめる
うつ病になったことで身体がなまりのように重たくて、動こうと思っても動けない・・・。子どもののお世話をしなきゃいけないのに、身体が思うように動かなくてつらい。そんな自分を私はダメな母親だ、人に迷惑をかけてばかりいる自分を許せなくていなくなりたい・・・。
こんなふうに自分のダメなところばかりをみて、自分を責めていませんか?こんな状態になったのは、今まで自分がいろんなことに耐えて頑張ってきたから『このままでは身体や心が耐えられないよ』と身体が強制的に休むことを伝えてくれているんだと思います。
『今はちょっと休もうよ』『がんばってきたんだから休んでいいんだよ』と身体が教えてくれていると思って『私はよく頑張ってきた』と自分を認めてあげてください。心では100%そう思えなくても言葉に出して自分をいたわってあげてみてください。
うつ病になってしまう人は自分を責めたり、否定する人が多いように感じます。また、育った環境で褒められた経験が少なく、叱られたり否定されるような言葉をかけられ続けた人がうつ病になってしまうこともあります。
うつ病をきっかけに自分の考え方のクセ(自分はダメな人間だと自分を責めたり否定すること)を治すことでポジティブになって、うつ病を克服した友人もいます。その友人は自分を責めることをやめて毎日自分を自分で褒め続けました。
最初は自分の褒めるところなんてない!と言っていましたが、どんな小さく、ささいなことでも当たり前のことも、褒めはじめました。例えば、「今日も朝起きることができた私ってすごい!」「子どものよいところを見つけられた私はすてきな母親だ!」など日常的に当たり前にしていることから、たくさん褒めていくといいですよ。
慣れていくと自然と自分の良いところや周りの人のよいところを見つけたり、ほめることが上手になっていきます。そうなると、精神的に安定して過ごせるようになったそうです。そして、友人は今では再発することもなく、超ポジティブになりました。
周りの人や物に感謝をする
うつ病で小さな子どもをかかえている場合は自分だけの力で何とかしようと思わずに、身内や周りの人に助けを求めたり力をかりてみてください。人に頼ることがいけないことだと思ったり、罪悪感を感じるときには「すみません。」と謝るよりもまず、力をかしてくれる人に「ありがとう♡」と感謝をすると相手も喜んで力になってくれますよ。
人から感謝されて嫌な気分になる人はいないですし、すみませんと謝れるより感謝された方が嬉しいですよね。また、当たり前の毎日や身の回りの物に「ありがとう」と言葉をかけて、感謝をするようにすると、いかに自分が周りのものに支えられて過ごしているかがわかります。
これはうつ病の人に限らず、元気な人もやってみると、自分の心が豊かになるのでおすすめします。人は感謝をすると不安がへり、ストレスに強くなり、心が安定して、よく眠れるようになると言われています。
実際私も、落ち込んでいるときや悩んでいた時にやってみました。例えば、飲んでいる水に「ありがとう」と感謝すると、この水を簡単に飲める環境を整えてくれた人が私の見えないところにいたことに気づきます。
世界には水を調達するまでに何キロも歩いて取りに行って生活をしている人もいますよね。そう考えると水道を作ってくれた人たちが一生懸命働いてくださったおかげで私は当たり前のように簡単に水を使えたり、飲むことができていることに気づきます。
そして『ありがたいなあ~』と感謝の思いでいっぱいになるんです。自分の生活で身の回りにあるもの、ひとつひとつに同じように思いをはせて考えていくと、自然の植物や空気にも感謝の思いがあふれてきて、悩みなんてどうでもよくなったり落ち込んでいる暇もなくなるんですよね(*’▽’)
ネガティブなことを考えてしまう人は感謝をすることをしていると、ネガティブなことや余計な事を考えなくてすみます。そんな当たり前のことに感謝なんてできません、と思う人もいるかもしれませんができないなら、できないで仕方がないと思います。
でも、やってみよう!とか、自分が変わりたい!と思うならやってみると心も豊かになり、毎日が感謝で気持ちよく過ごせますよ。
セロトニンの量を増やす
●リズム運動をする
一定のリズムを刻むウオーキングなどをするとセロトニン神経が刺激されて、セロトニンの分泌量が増えます。
●食事でトリプトファンを含む食品をとり、バランスよく食べる。
トリプトファンという必須アミノ酸からセロトニンは作られています。トリプトファンを含む食品をとることでセロトニンを増やしやすくなります。
●肉類 ➡ 豚ロース、鶏むね肉
●豆乳、チーズ
●穀類 ➡米、そば、パスタ、パン
●赤みの魚 ➡ 鮭、カツオ、マグロの赤身
これらの食品を玄米、白米などの炭水化物と一緒にとることでトリプトファンが脳内に届きやすくなりセロトニンを作りやすくなります。バナナは炭水化物、トリプトファン、ビタミンB6が含まれているので、食欲がないときには食べやすい食材ですね。
日光浴をする
日光のように2500ルクス以上のような強い光を浴びるとセロトニンが増えます。セロトニンをたくさん出そうとして長時間、日光に当たって疲れてしまうとセロトニンが出にくくなるので、日光の当たりすぎには要注意です。
5分から~30分を目安に日光浴をすると良いといわれています。外に出ることに抵抗がある場合は窓際でお天気が良い日にひなたぼっこをしても効果があります。
自分をたいせつにする
うつ病になると自分のことが嫌になって死にたいと思うことがあります。そんなときは自分のことはどうでもよくなってしまっている状態なので、家族や友人など自分が大切に想う人のために生きてください。
睡眠をしっかりとる
質の悪い睡眠が続くと疲労感が抜けないことにつながります。うつ病を克服した友人もうつ病を発症してすぐの頃は処方された薬をのんで、ひたすら寝ていたようです。動きたくなるまで無理をせずに寝ていることが、心と身体を休める大事な時期でもあります。
楽しいこと、嬉しいこと、笑ったり、感動をする
うつ病症状が軽くなってくる回復期には、自分が楽しいと思える趣味や嬉しいことをすると心が安定しやすくなります。好きな歌を歌ったり、好きなものを食べたり、お笑い番組を見て大笑いするなど生活の中で、簡単にできる楽しいことや嬉しいことをするといいですよ。
笑顔はもちろん、作り笑顔でもセロトニンが出やすくなります。
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マッサージをしたり、受ける、スキンシップをする
マッサージを受けることで交感神経によって、身体に力が入っていた状態から筋肉がゆるむことで副交感神経が活発になり、リラックスすることでセロトニンが出やすくなります。また、自分が相手へマッサージをすることでもオキシトシンが増えるので、セロトニンを増やす手助けをしてくれます。
マッサージを受けたりすることが好きではない場合は、子どもや家族やパートナーなど身近な人とハグをしたり、手をつなぐなどのスキンシップを習慣にすることでも、オキシトシンが増えてセロトニンを増やすきっかけになります。
うつ病の人に足りないもの
セロトニン
うつ病の人は脳内の神経の細胞と細胞の間にあるセロトニンやノルアドレナリンの量が減って情報が伝わりづらくなることで、いろいろな症状が出てくると言われています。
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うつ病で寝込むと子育てができなくて罪悪感を感じるときにはどうすればよい?
子どもや旦那さんに罪悪感を感じてしまう自分を受け入れてあげたらいいと思います。そして、自分の代わりに子どものお世話をしてくれる旦那さんに「ありがとう」と感謝をすることが大切だと思います。
「お世話ができなくてごめんね」と言われるよりも「いつもありがとう」と言われて感謝された方が自分が旦那さんの立場だったら、嬉しいですよね。子どもにも罪悪感を感じるよりも、今は体と心を休めて一日も早く元気になることが、子どもにとっては嬉しいことだと思います。
また、そばで支えてくれる旦那さんがいる場合は子育ては「夫婦でしていくもの」と考えてほしいと思います。どちらか一方が子育てを背負うのではなく、助け合いながら夫婦ですることだと考えれば、旦那さんに申し訳ないという気持ちは減りますよね。
つらいのは自分だけではなく、家族も一緒になって心配したり、助けてくれていることに感謝をすることで、つらい思いからありがたいな~っていう思いや気持ちに変えて、そこからステップアップして、病気を治そう!いう気持ちにつなげていくといいですね。
うつ病で子育てがつらいときにはどうしたらいい?
家族や保育園、託児所、ベビーシッター、市役所などの行政機関など周りの人に協力を求めて子育てを手伝ってもらうといいですよ。つらいと思いながら無理をして子育てをする必要はないと思います。子どももママさんのつらさを幼いながらも何かしらのかたちで感じ取っていると思います。
子どもは大人が思うよりも敏感で、子どもののなかにはママさんが機嫌が悪かったり、つらそうにしているのは自分のせいなのかもしれないと思う子もいます。ママさんだけではなく、子どもも家族もつらい気持ちになります。
今は体と心を休めるためにうつ病という症状で身体が知らせていることを受け止めて、周りの人の手をかりて子育てを手伝ってもらいながら、うつ病を一日も早く治していくことがお子さんにも、家族にも嬉しいことだと思います。
厚生労働省の相談窓口はSNSで相談もできますよ。
まとめ
うつ病かな?と思ったときには心療内科に受診することも必要だと思いますが 、受診をするだけでは治すのは難しいです。薬に頼るのではなく、自分の身体に足りない栄養素や物事の考え方、自分の心との向き合い方を変えていく必要もあります。気づいて改善していくことがうつ病の完治につながると思います。
また、「がんばらなきゃ」ではなく「私はがんばっている」と自分を認めてあげてほしいと思います。
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